五島の椿の想い

ご挨拶

私ども五島の椿株式会社は、五島列島の大切な資源である「椿」を中心とした産業と雇用を創出し、島の持続的な発展に貢献するという理念を掲げ、2018年に五島市に設立されました。

どの地域でもそうかもしれませんが、五島列島でも、椿は主に椿油として活用されてきました。
しかし、椿は椿油だけでなく、花、葉、果皮、枝、根、酵母など、まだ十分に活用されていない素材が沢山あります。私たちは、「椿を再発見する」ため、これらの未利用の素材について研究を重ね、新しい価値を見出すことから始めました。
その研究の結果、美容分野、食品分野それぞれに有用性の高い成分や新しい素材を原料化し、可能な限り島内で製造することに成功しました。
これらの素材や原料を使った新たな商品を、島内の事業者と一緒に開発し製品化しています。企業利益だけを追求すれば、島外の実績ある企業に外注することで、より低コストでの製品化は可能です。

しかし、それでは「島に新しい産業と雇用を産む」という私たちのミッションは達成することができません。

椿を研究するため自社農園を所有・管理し、植栽から収穫・加工まで一気通貫で行う。そして、「島を元気にしたい」と想いを同じくする島内の事業者と連携・協力しながら価値ある商品を作ることにこだわっています。時には品質や技術的な壁にぶつかることもありますが、一緒に課題解決に取り組み乗り越え、企業としての地力もつけることができています。

「島の自然由来の素材にこだわり、島の人が、島の工場で、島らしい商品を、丁寧な手しごとで作る」
このことが島発の商品の大切な価値なのだと確信しています。

私たちは、椿に関する研究成果や、椿の価値を島の皆さんと共有し、相互に連携を図ることで、お客様のニーズに合った商品づくりを行い、島外に発信していきます。島で何十年も前から経営されている企業や事業者の皆さんが、規模の大小はあれど、島の人を雇用し、その人の、家族の生活を支えてきてくださったからこそ、今の島のくらしがあります。
私たちも島に拠点を置く企業として、島の人々とともにあり、島の人々に必要とされ、
また、島の人々の暮らしに貢献できるよう、日々成長していきたいと願っています。

皆さまにより深く五島列島を、椿を、私どもの取り組みをご理解いただく一助になれば幸いです。

私たちは「長崎・五島列島に新たな産業を創り、
多くの雇用を生み出し、地域に貢献する」企業を目指します。

長崎県五島列島は、九州の西約100kmに位置する、大小の約140の島々で構成されている列島です。
長崎県は、全国有数の漁場で、漁獲量では北海道に次いで2位。魚種は250種を超え全国1位を誇っています。

2018年には、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産として、ユネスコに世界遺産登録されました。
このように、ひと際賑わいを見せているかのように見える五島列島は、多くの課題を抱えています。

60年前は、約16万人(五島市:10万人、新上五島町:6万人)いた人口も、現在では約6万人(五島市:3.7万人、新上五島町:1.8万人)までに減少しており、島の中核となる漁業、農業、酪農といった一次産業も、人口減少のあおりを受け、時代の変化とともに衰退しています。高校卒業とともに進学や集団就職で島を離れた若者たちが、「島に戻って来たい」と思える職種が少ないことも原因の一つです。

これらの課題に取り組むべく、我々は以下のことを実現していきます。

椿の産業化

五島列島には、約1000万本ものヤブツバキが自生しています。
椿の実の種からは油が取れますが、1000万本の椿の内、1割程度しか活用されていないと言われています。その理由は、古来から自生していた椿の為、生息している場所が険しい山の藪の中や、海岸の崖沿いなど、危険な場所が多いということが一つ挙げられます。

(写真は野生のヤブツバキ。藪の名の通り、五島列島では生命力あふれる姿で島を彩っています)

また油の産業としては、9月から実の収穫と種の乾燥の工程が始まり、12月頃には搾油して製品化されます。そしてまた来年の9月の結実を待つ待機期間に入ります。

一年に一度しか実を結ばない椿。油だけでは年間通した産業としては成り立ちませんでした。
しかし、椿には種だけでなく、常緑樹のため年中茂っている葉があり、枝があり、植物としては珍しい冬に咲く花があり、幹もあります。
これら椿の全てから独自成分や、酵母などを発見、抽出しそれらを活かした、製品化開発、製造販売をすることにより、椿を年間通じた産業として確立させていきます。

多種多様な雇用の創出

島で新たな椿を産業化すると同時に、人の雇用が必要になります。
そこには、椿を栽培する農林業の作業員、専門家が必要になります。商品を製造するには工場が必要で、工場には品質管理者や、作業員が必要となります。また通信販売を行うにもコールセンターのオペレーターや、E Cオペレーター、デザイナーなども必要となります。
このように、産業を生まれることで、島外では当たり前にあった職業が、島の中でも当たり前に存在する環境になります。そうなることにより、進学や転職で島をでた若者たちも、学んだこと、身につけた技術を島で生かす機会を創り、Uターン、Iターンしやすい環境を整えます。

我々は、五島列島に古来からある貴重な資源「椿」に着目して、これらを産業化し、多くの雇用を生み出し、地域に貢献していきます。
またこれを地域創生の大成功事例として、多くの方々、五島列島、長崎県のみならず、日本全国の離島や、過疎化が進む地方の地域資源に再度目を向け、このモデルを応用いただけるように金型化していきます。

この事業を通じて五島列島から、日本列島を再活性化していきます。